アーセナル vs ACミラン 【2012 UEFA CHAMPIONS LEAGUE 決勝トーナメント1回戦 2ndレグ】


この試合は、ホーム&アウェーで行われるトーナメント戦の2試合目の試合。1試合目はACミランがホームでアーセナルを4-0で一蹴。なのでアーセナルホームの2試合目が始まる段階で、すでに4点差がついている状況での試合開始となりました。

両チームのメンバーは、怪我人が多くて、決して本来のチームのベストメンバーとはいかないまでも、両チームとも現状のベストメンバーをそろえてきた。アーセナルはともかくとして、ミランも4点差もついてて、準々決勝はほぼ間違いなしというのに、ファンボメル、イブラヒモビッチといった主力がメンバーに入ってきた。つけいる隙など与えないというとこ?

いよいよキックオフという段階で、スタジアム全席のいたるところに座っているアーセナルサポーターが

「ARSENAL!!ARSENAL!!」

の大声援。日本じゃ聞くことはできない声質と声量。

試合開始!

このころには、スタジアムのシートはほとんど埋まってて超満員といった様子。試合開始直後からスタジアムは、攻めろ、絶対逆転するだ!っていうアーセナルサポの熱と声援が鳥肌が立つくらいビンビンに伝わってくる。

どこからともなく聞こえてきたアーセナルのチャントが次第に大きくなって、スタジアム中が大合唱。

「 And it’s Arsenal ! Arsenal FC !

We’re by far the greatest team the world has ever seen 」

テレビ中継でもよく耳にするアーセナルのお決まりのチャント。どこからこんなばかでかい音がでるん?って不思議に思ってたけど、スタジアムにいても、ほんとにそんな感じ。自分の周りの席の人もみんな歌ってる。なんとなくだけど、たぶんスタジアムにいる全席の人が歌ってるように感じました。だけど、チャントは10秒ぐらいですぐ鳴り止む(笑)歌い続けることはしないのね。みんな試合に集中。

この日のアーセナルは、すでに4点のビハインドがあるということで、攻撃の時は人数をかけて前へ前へとつっこんでく。自分の周りのアーセナルサポーターもCome on! Come on!と。

開始早々からJリーグとは違うスタジアムの雰囲気も感じました。

チャンスが来たらみんなとりあえず立つ。スタンドの全席の人がね。

シュート、外れた : 「Oh・・・・」の後、大拍手。これはシュートを思い切って打ったプレーに対しての拍手。

相手がファウル : 「おらぁー!うちの選手になにするんじゃ!」「Booooooo!!!!」これは日本といっしょ。

相手のミス : 「Yeah~、下手くそ~!」の後、大拍手。これは日本よりあからさまにひやかしまくってる。

味方のミス : 「Oh~・・・」の後にドンマイの大拍手。これが日本とはすごく違うところ。文化の違い?

ちょっとした違いはあるけれど、基本的にはJリーグの熱狂的なサポーターとはあまり変わらない。愛するチームを応援する気持ちと、プレーに対する反応はサッカーの母国イングランドであろうと日本であろうといっしょ。

イングランドのサポーターのJリーグのサポーターとの決定的な違いは、とにかくリアクションがでかい。ひとりひとりの拍手も全力。これがヨーロッパのスタンドの雰囲気が熱狂的に見える要因だと思う。照れがない。スタジアムでは自由だー!って感じ。

あとは、チャントは勝手に歌う(笑)誰かが歌いだしたチャントに対して、スタジアムのいたるところに座っているサポーターが、歌いたかったらあわせて歌う。それでも、チャントが聞こえ出したら声を合わせて歌おうみたいな雰囲気はあったし、みんな歌おうぜ!みたいな呼びかけをところどころでしてる人もいた。結果、スタンド中の歌おうという気持ちがひとつになったとき、ものすげえ音量のチャントがスタジアムに響き渡る。

スタジアムのおせおせの雰囲気と、アーセナルの前へ前へという気持ちからか、開始早々にアーセナルがコーナーキックからコシェルニーのヘッドで1点先制。自分の目の前のゴール。どフリーでした。みんながファーに入る中、ひとり人ごみをかきわけてクロスしながらニアに入るのがうまい!お見事。


szólj hozzá: A1-0A www.fasthighlights.com

「Yeah!!!!!!!!」というゴールの反応も日本といっしょ。ただし、得点したとしても、まだ3点差。次、次って。

その後もアーセナルはおせおせで突っ込んでく。前がかりなので、当然、後ろが空いちゃって、ピンチになりそうな場面も多かったけれど、ミランは前線の選手のプレーの精度がいまいち。シュートもなかなか枠にいかない。すごくやりにくそう。

前半の半分がすぎたくらい。ウォルコットのクロスに対して、ミランの選手がクリア。そのクリアがミスになり、ペナルティエリア内にいたロシツキーに渡ってしまった。ロシツキーはラッキーとばかりに押し込んでアーセナルが2点目!


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2点差!2点差!あと2点で同点においつける!スタジアムのボルテージはますます増す一方。

前半の40分すぎ、チェンバレンがドリブルでつっこんでいく。行けー!行けー!そのまま、ペナルティエリアに入って、マークについてたミランの選手、フォローに来たミランの選手と絡むようにこける。

PK!!!!!!とまわりは騒いでいたけど、審判の笛はならない。なんでやー!と周りが大騒ぎしてると、「ピー!」という笛とともに審判の指はペナルティスポットを指す。

「どぉああーーーーー!!!!」

何、この演出(笑)。それにしても、スタジアムの歓声がすさまじい・・・・

チェンバレンの突進で得たPKを蹴るのはアーセナルのエース、キャプテン、ロビンファンペルシー。落ち着いてゴール!


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うわぁ・・・・・1点差・・・・・あのACミランの選手達が明らかに動揺しているような様子で、そんなことはおかまいなしに、絶対に追いつくんだっていうアーセナルの選手達の勢いと、それを押せ押せと後押しするエミレーツスタジアムの雰囲気がビリビリ感じる。

試合開始前は絶望的だと思われてた4点差が、前半のうちのあっという間に1点差。驚きすぎて口をあけたままぽか~んとしてしまうようなすさまじいホーム力。

ゴール後に起こったファンペルシーのチャント。

「 He scores when he wants, He scores when he wants,

Robin van persie, He scores when he wants」

これはいい。大声で歌いやすい。

後半も前半の勢いそのままにといきたかったアーセナルだけど、前半から飛ばしまくったせいもあってか、前半のような怒涛の勢いとまではいかず。

ミランの方もハーフタイム中に相当気合を入れたかのように、切り替えやプレスも早くなった。ポジショニングや落ち着いたパス回しなんかは、ミランはもともと超うまいから、落ち着きさえ取り戻せばさすがに強い。このエミレーツスタジアムの雰囲気で、しっかり修正できるのはさすがといったところ。

アーセナルが同点においつきそうなチャンスもあったんだけど、ミランのGKアビアーティのスーパーファインセーブもあって得点できず。

試合終了まで、両チームのプレーが激しくて、熱くて、ドキドキするような試合展開だったけれど、後半は両チームノーゴールで試合終了。試合は、この試合に限っては3-0でアーセナルの勝利。でも、ホーム&アウェートータルでは3-4でACミランが準々決勝進出を決めました。

試合終了後にスタジアム中に響き渡ったアーセナルのチャント。

「 And it’s Arsenal ! Arsenal FC !

We’re by far the greatest team the world has ever seen 」

熱さもあり、暖かさもあり、愛するチームに対して、何の遠慮もなく全力で愛情を表現するエミレーツスタジアムのアーセナルサポーターに感動。そんなサポーターが圧倒的に有利なホームスタジアムの雰囲気を作り、選手もそれに応えて熱い闘いをする。

これは、とんでもない試合を目撃してしまったという感情でいっぱい。いろいろと新しい発見もできたし。

ヨーロッパと日本のスタジアムの雰囲気の違い。何が違うかっていうと、目の前のサッカーに対して感情を自由に表現するところ。サッカーを見る目があるとい う雰囲気、それも確かに感じた。みんなが目の前にサッカーに集中してるし、いいプレーとダメなプレーをしっかり見分けてる。そういう国だからね。うらやま しい・・・・。

エミレーツスタジアムで買った、Arsenal vs AC milanのマフラー。

Arsenal vs AC milanのマッチデープログラム。値段は3ポンドするけど、内容はびっしり。普通に本です。ページ数は82ページあって、オールカラー。表紙の写真は、チャンピオンズリーグの試合の数日前に行われた、リバプールvsアーセナルの時のもので、ファンペルシーの決勝ゴール後の写真。

試合後は、すげえもん見た、すげえもん見たと興奮しながら、地下鉄アーセナル駅へ。この試合の観客数は59973人。予想はしていたけれど、案の定、地下鉄の駅は大行列。でも、本数が多くて、車両数も多いから20分ほどで、地下鉄に乗れました。

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