アーセナルとエミレーツスタジアム


大英博物館を見学した後は、近くのラッセルスクエア駅まで歩いていき、そこから地下鉄ヴィクトリア線に乗ってホロウェイロード駅へ。目指すはプレミアリーグの名門チーム、アーセナルのホームスタジアム、エミレーツスタジアムへ。

エミレーツスタジアム

アーセナルのスタジアムと言えば?というとハイバリー!の方が印象は大きいんだけど、数年前にアーセナルは巨大スタジアム、エミレーツスタジアムを自前で建設し、ハイバリーからエミレーツスタジアムへとホームスタジアムを移しました。

エミレーツスタジアムの場所は、ハイバリーから数百メートル先の土地。なので、スタジアムはハイバリーとはまったく違ったものにはなったけれど、場所はそんなに変わった感じはしません。

エミレーツスタジアムは、キャパシティが60000人オーバーで、あらゆる場所からいかにサッカーを見やすい環境を作るかということに焦点をあてたスタジアム。

その結果、スタンドのコーナー付近を丸くしたため、イングランド特有のボックス型で、スタンフォードブリッジのように、ピッチとスタンドを超接近させるというわけにはいかなかったんだけれど、ボックス型とのピッチ-スタンド間の距離はわずか数メートル程度に抑え、もっと見やすく、もっと迫力を感じれる妥協点を具現化。

エミレーツスタジアムは、サッカーを見る環境を最新の技術と思考を埋め込んだ、まさに世界のビッグクラブのひとつである、アーセナルのイメージにふさわしいスタジアムです。

エミレーツスタジアムツアー

エミレーツスタジアムでも、スタンフォードブリッジと同じように、スタジアムとアーセナルの雰囲気を感じとれるスタジアムツアーを毎日実施。ただし、試合当日とチャンピオンズリーグの試合前日を除く。ということで、自分がエミレーツスタジアムを訪れた日は、チャンピオンズリーグの前日なので、スタジアムツアーはやっていませんでした。

スタジアムツアーでじっくりスタジアムを見学したかったという気持ちはあるけれど、まあいい。どうせ、エミレーツスタジアムの中は、次の日に試合でじっくり見れるんだから!

でも、アーセナルのミュージアムだけは見てみたいということで、チャンピオンズリーグの前日にエミレーツスタジアムを訪れました。

その前に、ちょろっと、自分にとってのアーセナルというクラブについて紹介します。

自分にとってのアーセナル アーセン・ベンゲル

アーセナルは、ヨーロッパのチームでは前々から一番好きだったチーム。とはいっても、アーセナルが勝った!やったー!なんてことはない。まあアーセナルのサッカーやプレイヤーより、注目してたのはアーセナルの監督であるベンゲルの方。

日本の名古屋グランパスで監督をした後、名門アーセナルの監督となり、そこからすでに15年以上もずっとアーセナルで指揮を取り続けてる。その間プレミアリーグ優勝もあり、無敗優勝なんてのもあった。毎年チャンピオンズリーグ出場圏内(4位)には入るというすばらしい成績を出し続けてる。

昔の弱小チーム、名古屋グランパスをあっちゅうまに強いチームに変えて、チームにタイトルをもたらした実績もすごい。

そんな名指揮官+日本での経験ありっていうところがね、惹かれるポイントでした。

アーセナルについて情報収集

試合を見に行く!となると、選手のことやどんなサッカーをするのかとか、試合までのチーム状況も知っておかないとおもしろくない。選手は、アーセナルの有名選手はもとからだいたい知ってました。ファンペルシー、ウォルコット、ロシツキー、アルシャビン、パクチュヨン、宮市、ウィルシャー。昨年、アーセナルの試合を見てて、なんだ?こいつは?すげえ!と驚かせてくれたウィルシャーは怪我で長期離脱中。2月中には戻ってくるか!?って期待されてたけれど、結局、リハビリ中に別のところを骨折してしまうという形で、いまだいつ戻ってこれるのかは不明。

アーセナルの試合内容や結果を気にするようになったのは2012年に入ってからです。

アーセナルの情報源はおもにアーセナルのホームページ。このアーセナルのホームページは情報量がはんぱない。選手や監督のインタビューから試合のプレビュー&レビュー。チームの歴史やスタジアム情報なんかもびっしり。

試合は、日本でもJSPORTSで生中継や再放送をやってる。

で、旅行に行く前から、アーセナルどんなもんじゃ?と気にはしてたんだけど、1月のチームはまさにどん底といったところ。下位チームにも負けるし、ホームでのマンチェスターユナイテッドとのビッグゲームにも敗戦。この時点で、リーグ戦3連敗。順位も一時は7位まで落ちたかな?サポーターもかなりお冠の様子。ベンゲルは「怪我人が・・・・」って言ってる。

アルシャビンなんて、途中交代で出てきただけでアーセナルサポーターからブーイングを受ける。厳しい・・・

2月に入ってからは、ボルトンと引き分け、これでリーグ戦4試合勝ちなし。ますますサポーターは怒り心頭というところ。

名門アーセナルが落ちるところまで落ちてしまった・・・・んだけど、ここでこれまでのうっぷんを晴らすかのように、ホームでブラックバーンに7-1で圧勝。続く試合でも競り勝ち2連勝。

おぉ!強いアーセナルがだんだん戻ってきたか?というところで、ついに2012年UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグを迎えました。

2012 UEFA チャンピオンズリーグ 決勝トーナメント1回戦1stレグ ACミランVSアーセナル

アーセナルの対戦相手は、昨年度セリエAチャンピオンのACミラン。場所は、ミランのホームスタジアム、サンシーロ。

今のミランは日本のスポーツニュースでは、イブラヒモビッチ、イブラヒモビッチ、イブラヒモビッチ、だけど、後ろの方は堅実でバランスもしっかりとしたチーム。攻撃的なタレントもイブラヒモビッチだけじゃなくて、ロビーニョやボアテングといった強烈なプレイヤーが揃ってる。インザーギやガットゥーゾもいるけれど試合には出れてないみたいでした。

チームの調子もよくて、今期のセリエAでは独走状態。

調子が戻ってきつつあるアーセナルと、いつの時代でも強いACミラン。名門ビッグクラブ同士の対戦は果たしてどうなる?

結果は・・・・0-4でアーセナルの大敗・・・・

これにはびっくりした。この時点でアーセナルの準々決勝は絶望的。なんたって逆転するにはホームでの試合で4点差以上つけて、勝たないといけない。アウェーゴールもとれなかったし、1失点でもしようものなら、勝ち上がるためには6点もとらんといけん。

アーセナルはチャンピオンズリーグの次の、FAカップでもサンダーランドに完敗。早々と姿を消すことに・・・また、どん底。

ノースロンドンダービー サポーターが生まれる瞬間

せっかく調子が戻ってきたと思ったのに、また落ちてしまうのか・・・・このころは、あのベンゲル監督に対しても再び解任の噂が出てた。シーズン序盤で勝てなくて、マンチェスターユナイテッドに8失点くらうという事件でも、解任の噂を聞いたような気がします。

という段階で、プレミアリーグの大一番。アーセナルVSトッテナムのノースロンドンダービー。試合場所は、アーセナルのホームスタジアム、エミレーツスタジアム。

今やプレミアリーグ3位の位置につけている、トッテナムホットスパー。トッテナムの本拠地はアーセナルのエミレーツスタジアムからほど近い、ロンドンの北側にあります。そのため、アーセナルとトッテナムは昔から犬猿の仲で、両チームの対戦はノースロンドンダービーと呼ばれ、プレミアリーグ三大ダービーのひとつとなってます。

プレミアリーグ三大ダービーは次の3つ。

●マージサイドダービー (リバプール VSエバートン)

●マンチェスターダービー (マンチェスターユナイテッド VS マンチェスターシティ)

●ノースロンドンダービー (アーセナルVSトッテナム)

ノースロンドンダービーの2チームの状況は対照的。へこんでるアーセナルと、上位のマンチェスター勢にこれ以上離されてたまるか!と気合たっぷりのトッテナム。

試合も序盤はまさにそのチームの勢い通りで、そうそうとトッテナムが2点を奪う。アーセナル・・・

でもそこからアーセナルが意地を見せて、まずは1点返す。おぉ!おぉ!そして前半終了間際、エース、ファンペルシーのスーパーシュートで同点!この時、すでにアーセナルのゴールに対して「やー!!!」と叫ぶようになる(笑)

後半、前半序盤の勢いの差が完全に逆転したかのような試合展開で、ロシツキー、ウォルコットのゴールで試合は、アーセナルが5-2の圧勝。すばらしい!と、試合が終わった時点で、すっかりとアーセナルサポーターになっている自分がいました。

サポーターってこうやって生まれるんだね。と、自分の身をもって改めて実感。

①ちょろっと注目してもらう

②チームについて情報を与える

③チームが紆余曲折している様子を見せる

④試合を見せる

⑤選手が熱いプレーをして、ゴールと勝利の結果を出す

これが、サポーターを生み出す過程。自分の場合はもともとサッカーが好きなので、全部自分から調べたり見たり。アーセナルの情報量が豊富だったのにはずいぶん助けられました。

サンフレッチェ広島のサポーターを増やすためには?のひとつの手段を見つけることができた!かな?もちろんこれが全てではないと思います。

ノースロンドンダービーの1週間後に、自分はロンドンへ出発。なので、3月3日(土)の試合は見てません。アンフィールドでリバプール相手に、後半ロスタイムにファンペルシーの劇的スーパー勝ち越しゴールを決めたみたい。

アーセナルの魅力 GUNNERS

アーセナルは、ちょっとコアなテレビ番組では、『GUNNERS』って呼ばれてます。これは、アーセナルが、もともとは王立兵器工場ロイヤル・アーセナルに働いていた人達で結成されたチームということで、兵器工場=GUNNERS(砲撃手)ということからきてるもの。

それはそれでいいんだけれど、自分がすごいな~って思うのは、アーセナルは本当に、GUNNERS!っていう感じのサッカーを見せる。

若い選手が多くて、守備はへたれなこともあるんだけど、いざ攻撃のスイッチが入ってはまると、見ててすごくおもしろいサッカーする。中盤の選手があちこち走り回って、ピッチ全体をダイナミックに使って、行けー!って思わず言っちゃうようなサッカー。ピッチのあちこちで銃弾が飛び交っているような感じ。

ベンゲルの力が大きいんだろうけれど、このチーム名称と、サッカーのスタイルがマッチしてるのが、すごく魅力的。

自分が知る限りでは、現在、チーム名称(チームの普遍的なコンセプト)とサッカーのスタイルが見事に一致してるチームは、世界で2つしか知らない。

それが、アーセナルとサンフレッチェ広島。

まあ、自分が知らないだけだろうけどね~。

>>14.アーセナルミュージアム

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