世界一臨場感と一体感のあるスタジアム


サッカースタジアム建設要望の元になってるのは、広島ビッグアーチのアクセスもあるんだけれど、やっぱり陸上競技場でサッカーを見ることと球技専用スタジアムでサッカーを見ることの臨場感の差があまりにも大きすぎるってことが自分の中では一番。

ピッチのすぐ横にスタンドを置くだけでも、陸上競技場での臨場感と比べると、とてつもないくらいの差を感じることはできます。が!どうせ作るんなら、広島のサッカースタジアムすげー!っていうようなスタジアムを目指す!

そのために、世界一臨場感と一体感のあるスタジアムというコンセプトのもとスタジアムを考えてみました。数あるコンセプトの中でも最優先のものとしてまます。

臨場感アップ構造 その1 スタンドを囲う

サッカースタジアムでかつ、さらに臨場感を向上させるにはスタンドの密閉感がキーポイント。密閉感が増すと、観客の声援が密閉空間で反響して大きくなるので、その分観客個々が、選手のプレーに反応する声を出しやすくなる。つまり、サッカーを見ての反応を、観客個々が自由に自分の感情を表現できる空間になるということ。

普段は社会の中で自分をあえて押し殺している人でも、スタジアムに来れば自由になれる!自由に声を出せる!よく言われる非日常感ともいうやつです。

その声の出しやすさがスタジアムの臨場感をアップさせることにつながります。コンセプトのオープンなスタジアムとは相反するようにも思えるけれど、外からはオープンなスタジアムだけれど、スタンドは密閉感を作り出す構造という意味で、相反はしません。

密閉感を作り出すために、まずはスタンド脇に壁を作ってスタンドを囲います。

スタンド横の壁

イングランドの、ピッチ脇はスタンドだけどコーナー部は空間、というスタジアムによく見られる構造です。スタンド横の壁は、寒い日の観客の風除け、雨の日の雨除けとしても機能します。

臨場感アップ構造 その2 低い屋根

天井が低いとそれだけ密閉感が生まれてくるってのは感覚でわかると思います。なので屋根を低くする。スタンド後部なんて、地面に対して平行の屋根ではなくて、地面に向かって降りてくるような傾斜をつける屋根にしています。

低い屋根

臨場感アップ構造 その3 熱狂的サポーターが大勢密集するスタンド構造

Jリーグの試合においては、チームを応援するため、フラッグを振り回してチャントを歌うサポーターは、スタジアムを応援するチームのカラーに変えて、スタジアムの雰囲気を作るための重要な存在。それが試合時における臨場感にもつながってきます。

なので、そういうサポータがより多く集まり、密集しやすくするために、南スタンドのゴール裏は大きな一層式のスタンドにしました。

南スタンド

さらに、熱狂的サポーターが集まりやすくするためにコンコースからスタンドへの出入り口はスタンド脇に大きなものを2個設置するのみ。そのままだとスタンド中央の座席に移動できないので、出入り口をつなぐように通路を設置しました。

傾斜角は35度。このスタンドの元ネタは、ドイツ ブンデスリーガ、ドルトムントのホームスタジアムであるヴェストファーレンです。ちなみにヴェストファーレンのスタンドは今回のモデルの約2倍。そこに集まる熱狂的サポーターの絵はそれを見るだけでもスタジアムに行く価値があるのではと思うほどほんとにすごい。自分もいつかは行ってみたい。。。

ヴェストファーレン

wikipediaより

さらにさらに、サンフレッチェ広島への想いを増幅させる演出として、シートのカラーリングを利用して、南スタンドにはサンフレッチェ広島のアイデンティティである「3本の矢」を描きました。

臨場感アップ構造 その4 ピッチレベルスタンド

究極の臨場感を出すために、スタンド先端はピッチレベルと同位置に配置。ピッチに最も近くて、目線も選手と同じレベルなので、選手のプレーの迫力をもろに感じることができます。日本ではそんな構造にするとピッチに人が侵入しやすくなり危ないって言われてるけれど、サッカーの母国イングランドではもはやスタンダード構造。

Jリーグのチームでも、ピッチ再接近シートとしてピッチレベルと同位置の仮設シートを設けてるチームも多々あります。今回はイングランドのように、ピッチレベルシートをはじめからスタンドに組み込みました。

北スタンド1階席からの眺め

ピッチレベルのシートを配置しただけじゃあ、まだまだ。さらに選手のプレーの迫力を感じられるように、ピッチとスタンドの区切りは目の前のピッチが見えるように透明性のある柵にします。これの元ネタは、イングランド マンチェスターユナイテッドのオールドトラッフォード。

どうせ広告看板はあるけれど、手に届くところにピッチレベルが見えるっていうので大事なところです。

臨場感アップ構造 その5 密集スタンド

みんなでやればなんでもできる。と言うように人が集まればそれだけ観客が自由に感情を表現できるようになり、試合の臨場感も増すと考えて、人が密集するように座席のサイズを小さめにします。スタンドの大部分の座席の座席幅は0.47m、座席の通路幅は0.75m。

狭い座席は、スタジアムの収容力アップにもつながります。また、人が密集する姿ってのはテレビ中継やスタジアムの写真としてでも臨場感のすごさを伝えることができます。2012年の平和公園でのサンフレッチェ広島優勝パレード&報告会がいい例です。(歓喜の波、街揺らす 優勝パレード[中国新聞])

臨場感アップ構造としてはこんなところ。他にはサポーターの心をくすぐり、臨場感アップにつなげるようにスタジアムの演出を工夫します。

臨場感アップのためのスタジアムの演出

屋根上先端に3本の矢。そして各スタンドの屋根先端にはスタジアム名、スタンド名称などの文字を書きました。

屋根上のエンブレム

屋根先端のスタンド名称

南東コーナーのスタジアム外側にはでっかい看板が2つ。エディオン本店の近くで人通りがかなりある場所でもあるので、電光ビジョンにして、時間によって絵を変えたりしたりします。広告としても使える。(公園に広告目的はちとまずいかな?)

看板

南東コーナーの柱にはサンフレッチェ広島のエンブレム。エンブレムは3Dエンブレムをがんばって作りました。

3Dエンブレム

スタジアムのゲートも工夫。

サポーターゲート

昭和の香りがただようという。。。これぐらいの方が雰囲気が出ると思います。元ネタはイングランド、リバプールのアンフィールドにあるシャンクリー門。

ゲートの横には2012年サンフレッチェ広島Jリーグチャンピオン記念碑。

チャンピオン記念碑

コーナーフラッグ付近にはサンフレッチェ広島最高のレジェンドプレーヤー佐藤寿人のモニュメント。寿人さんの場合は銅像よりこっちでしょ。

佐藤寿人

コンコースからスタンドへの入り口は、サンフレッチェ広島のレジェンドの名前をつけたゲート。

レジェンドゲート

という風に、スタジアムの至る所にサンフレッチェの歴史を配置することで、スタジアム全体をサンフレッチェミュージアムとしました。特にレジェンドの選手達をスタジアムの形として残すということをイメージしました。こうすることで、サンフレッチェ広島の選手たちのひとつのモチベーションアップとしても効果がはっきできるのでは?という考えです。

さらにさらに複合施設としても、広島のスポーツミュージアムを想定してて、これは東スタンドの2階コンコース周りの壁を展示スペースにします。

>>広島&市民のための複合スタジアム

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